- 展覧会情報
嵯峨美術大学非常勤講師 岸中延年(嵯峨美術短期大学 専攻科修了)、嵯峨美術大学教授 濱田弘明(嵯峨美術短期大学 専攻科修了)が嵯峨美術大学附属ギャラリーで岸中延年・濱田弘明合同退職記念展「Things and Shadow」を開催します。
岸中延年・濱田弘明合同退職記念展「Things and Shadow」
会期:2025年2月15日(土)~2月24日(月) 11時~18時
会場:嵯峨美術大学附属ギャラリー・アートスペース嵯峨、アートスペース嵐
〒616-8362 京都市右京区嵯峨五島町1番地
嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学 本部キャンパス
問い合わせ先:sagabi.hanga@gmail.com
主催主催:岸中延年・濱田弘明合同退職記念展実行委員会
協力:嵯峨美術大学
現・嵯峨美術大学版画工房で長年に渡り教員として後進の指導に携わり、作家・美術教員をはじめ多くの卒業生を送り出してきた岸中延年・濱田弘明の退職・退任を記念して2名による展覧会を開催します。
岸中延年は嵯峨美術短期大学版画専攻科を修了後、版画科が立ち上がって間もない1984年より、非常勤講師として銅版画・木版画工房の指導に当たってきました。繊細な技術が求められる両技法において、制作で培った経験と深い知識で多くの学生の制作をサポートし、版画工房を支えてきました。作品によって木版画・銅版画とメディアを変えながらも、写真表現とドローイングの斬新な組み合わせによって新たな表現を生み出し、「第1回日本現代版画大賞展・リッカー美術館賞」や「第19回現代日本美術展・国立国際美術館賞」など数々の賞を受賞してきました。近年では、写真と繊細な木版の表現を組み合わせた「SHOT」シリーズを展開するなど、表現と技術への探求を続けています。
濱田弘明は嵯峨美術短期大学版画専攻科を修了後、1990年より非常勤講師として主にシルクスクリーン工房で作品の指導に当たってきました。2017年には専任職員に着任し、その間多くの卒業生を送り出しています。大学在学中から「吉原治良賞美術コンクール展」や「リュブリアナ国際版画ビエンナーレ」など国内外の展覧会で作品を発表してきました。80年代には写真・シルクスクリーンを用いたインスタレーション形式の作品など、従来の版画に留まらない表現形式で注目を集め、1985年に兵庫県立近代美術館で行われた「アートナウ’85」に出品するなど、関西アート・シーンで注目される作家として高い評価を得ています。以後も、版画表現の可能性を最大限に追求したグループ「Maxi Graphica」の一員として活動するなど、精力的な発表を経て2023年には令和5年度第48回「滋賀県文化賞」を受賞しています。
本展では、両名の初期作・代表作と近年作を2会場で展示し、作家の業績を振り返りつつ、過去から現在への作品の軌跡を辿ります。

